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『家族手当』を、いっそのこと『家事手当』にしてみたらどうだろう

法的基準を満たす給与とは

およそどこの会社でも、給与は「基本給」+「諸手当(通勤手当など)」という形式で支給額が決まっています。

基本給は、職能資格制度であれば〇級〇位の資格に対する給与として段階的に決めている、あるいは賞与支給額や退職金の基準額などに使われる、などの役割を持っています。

諸手当はバラエティに富んでいて、多いのは「役職手当」や「資格手当」といったところでしょうが、だいたい月額1,000円ほどから数万円までで、条件を満たせば一律支給という形式をとることがほとんどです。

労働関連諸法令においては、給与額に関する基準についてそこまで厳密に定められていません。「通勤手当を支払いなさい」など具体的な例を挙げて給与支払いを命じている条文は、どこにも存在しません。

労働基準法において定められているのは、あくまで「支払い方」で
①直接本人に支払いなさい
②全額支払いなさい
③通貨で支払いなさい
④必ず月に一回支払いなさい
⑤一定期日ごとに支払いなさい
という条件が『賃金支給5原則』などと言われています。(労働基準法第24条)

給与額については最低賃金法で決められている「最低賃金」額以上を支払うことが求められ、地域別最低賃金もしくは(地域の特性に応じた)産業別最低賃金を支払っていれば法的にはOKなわけです。

※注意※
最低賃金には「除外対象」として計算に含めない手当が規定されていたり、時間給として計算するのに使う時間数が“総労働時間”か“所定労働時間”か異なる場合があります。
最低賃金以上を支払っているか確認するときは注意してくださいね。

諸手当の意味とは

法的にはOKだろうと、心ある社長さんならば「では当社は、最低賃金額に働いた時間数だけ乗じてそれを基本給として支給しよう!」という超絶シンプルな給与にはしません。笑
ざっくり系でもエンピツなめなめ系でも、何かしら「手心」を加えたい、というのが心情でしょう。
よく働いてくれるAくんと、ぼけぼけ社員Bくんとでは、差をつけたくなります。“芸能人格付けランキング”みたいに「一流芸能人はふわふわのスリッパに豪華な背もたれの椅子、三流芸能人にはトイレスリッパにパイプ椅子」とかやってしまうと、今ではパワハラって言われちゃうんですかね?…そういう制度がある会社を想像すると他人事では少し面白い会社ですけれど、実際はそんなことできないし、結局のところ給与に色をつけて差をつけるしかないわけです。
そこで登場するのが「諸手当」です。

しかしこの「諸手当」、↑みたいにバーン!と支給されると、よく働いてくれるAくんはホクホクでよっしゃ次も頑張ろう!となるかもしれませんが、実際は千円単位で支給するのが現実的です。
頑張って万単位で支給しても、社員は「ふ~ん」な感じで、社長としては清水の舞台から飛び降りるつもりだったのに、「反応薄ッ!」となるのが関の山かもしれません。

金額もさることながら、「手当」の意味付けが理解されないと、社員はただ当たり前のものとして受け取るだけになってしまいますよ!それはとてももったいないことです。

手当を出すからには、意味のない諸手当はやめましょう。

家族手当ってどうなん?

私が個人的に意味がないな~と思う手当の筆頭が「家族手当」です。

よくある規定が「扶養配偶者につき月額5,000円、扶養親族一人につき月額2,000円」という感じでしょうか。

ここで一消費者になって、考えてみてください。5,000円で何ができますか?奥さんが欲しいと思っているバッグは5,000円では買えませんよ!2,000円で何ができますか?紙おむつ一ヶ月分になるかならないかです。進研ゼミ一ヶ月分にもなりませんよ!
毎月、その分プールすればいいのかもしれませんが、そんな面倒なこと私だったらしません。(ズボラな性格ってところもあるけれど)1万円以下のお金は、家計の中ではあっという間に溶ける額です。

(※実際に上記のような規定で運用している会社様、ごめんなさい。社労士としては立場を理解します。でも家計を預かる身としての本音を言ってしまえば、、、なんです)

であれば、「家族手当」の意味付けを強化する、あるいは変えてみてはどうでしょう?たとえばタイトルのように「家“事”手当」にしてみてはどうでしょう。

考察

①「奥さん、いつも家事をしてくれてありがとう。おかげで旦那さんがわが社で精を出して働いてくださっています。奥さんの支えあってこそのものです。」という気持ちを形に表すものとして家事手当を支給します。

そうですね~。私だったら(←おい)、今『ヘルシオホットクック』が欲しいから、毎月5,000円もらうより、一年に一回6万円もらった方がいいですね。そっちの方が断然嬉しいです。ホットクックの次は、食洗器買おうかな♪

…という感じに、月額でなんとな~く支給しているものを意味を与えた上で、年に数回にまとめて支給する。


②こういう意味付けはどうでしょう?

「奥さん、いつも家事をしてくれてありがとう。おかげで旦那さん、体を壊さず勤務してくれています。奥さんにもお休みをしてもらってリフレッシュしてほしいので、たまには家事代行サービスを利用してみてはいかがですか」

うん、これもいいな。5,000円だと家事代行サービス、2時間分くらいは使えそうです。家事のプロを頼めば、普段一人では手の届かない場所の掃除や2~3日分の食事を作り置きしてもらえそうです。堂々と家事を休める!うっしゃ!


③子どもについてはどうでしょう。「家族手当」ではなく「お祝い金」は?

なんとな~く毎月2,000円もらうより、子どもが生まれたときに2千円×5年分の12万円をまとめてもらった方が、嬉しいですよ。12万円あれば立派なベビーカー、抱っこひもほか細々としたものを買ってもまだおつりがあります。
子どもが小学校に入るタイミングとかでもいいですね。12万円あれば、子ども用にパソコン買ってあげるとか。これからの子どもは情弱じゃ生きていけないですし。そのほか習い事でお金もかかるようになってきますよね。

手当の支払い方法が変わることによる実務での変更点

※支払い方式、支払い額について社員と合意にいたり、就業規則の変更、労働条件通知書等での通知などを済ませていることを前提としています※←さらっと書いてますが、実際のところこの部分が手間がかかりますし慎重を期さなければいけません

①の場合は、年に3回までの手当の支払いとなる場合には「賞与」の扱いとなり、毎月の社会保険料の標準報酬に含めないことになります。
・手当支給の際には社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料)を控除します。
・年金事務所には【賞与支払届】を届け出します。

②の場合は「家事手当」という名称だと、残業代計算の基礎から除外される「家族手当」とは別の手当と判断されてしまいます。そうすると会社の負担が増えることになります。
う~ん、そう考えるとこれは没案かな。堂々と家事代行サービスを使える大義名分がたつのはいいと思ったんだけどな~

③大入り袋、お祝い金のような会社から恩恵的に支給される一時金は、社会保険料控除の対象となりません。(※ただし就業規則で明確に支給要件が定められているときを除く)。所得税課税のうえでは賞与扱いにして源泉徴収することになるかと思いますが、詳細は顧問税理士の先生にご確認ください。

おわりに

いかがでしたか。

家事をやっても報われない感がどうにも拭えなくて、思いついたことを書いてしまいました。おほほ。

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勢いで書いているので、いささか深い洞察にかけているような気がしますが「意味のない手当は払うな」は本心からそう思います。社長としての心づかいは、結局給与という形でしか表すことができないのですから、同じ金額を払うのであれば、どうすれば社員が喜んで受け取ってくれるのか、その仕組みづくりを考えることは大切で、特段予算をとらなくても取り組めることです。

給与体系を変更する場合には、労働契約の変更、課税方法などについて専門家の意見をききながら進めましょう。
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